ツワブキ 「紀州獅子」開花
2020年の冬は12月から厳しい寒さが始まり、厳冬を予感させて嫌になります。本記事で紹介するツワブキは、年中屋外で問題ないのですが、屋外か屋内か、もしくは中間の玄関先か、もしくは不織布でぐるぐる巻き防寒にするか、、、と悩ましい植物も多々あって。。。
さて2020年の最後に紹介するツワブキの花は「紀州獅子」になります。以前に蕾を紹介しましたが(ツワブキの変わり花)、ついに開花しました。
後で紹介する特異な葉を象徴するような変わり花です(綺麗とは言い難いですが)。縮面・竜頭と同じ内巻き花弁がより強くなり、くにゃくにゃと曲がって周辺花を作っています。元気な蕾からの開花で決して病気の花ではないですが、この花が多数咲き乱れていたら異様な光景のような。。。
いつも参考にする奥野哉著のツワブキでは内巻き、フギレの周辺花で橙黄花とありますが、あまり橙黄色を感じませんでした。同一品種ですが、株ごとの花の性質のふり幅があるのかもしれません。
ツワブキ 「紀州獅子」葉芸
ついでに紀州獅子の葉芸の紹介です。内巻き・波・獅子葉・子持ちに黄斑です。葉から葉が出る珍しい『子持ち』の葉芸と黄斑を併せもつ点が面白いところです。
子持ち芸そのものにも黄斑が入ります。
初夏に展開する葉に大きく斑が入るとありますが、まさにその通りです。12月の葉には斑が入っておらず、かろうじて小さい子持ち芸が見られる程度です。
この状態では、全く紀州獅子とは思えません。紀州獅子に限らず、ツワブキは品種によって、芸が出る時期と出ていない時期の葉に大きな差があるので、注意が必要です。
ツワブキ 「牡丹獅子」開花せず?
ベランダの鉢植えを確認すると、花芽はあるものの咲きそうにない「牡丹獅子」を見つけました。
12月中旬でまだ花弁が開いていませんので、このまま開花しないと思います。ツワブキは一つの花茎で多数の花が着くのですが、一番下の花までは充分に咲かないことが多いようです。開花に一定の温度が必要になると推定されます。開花が遅れそうな(未開花に終わりそうな)株は、暖かい場所に移した方が良いです。
牡丹獅子の葉芸はこんな感じです。
芸の種類としては、内巻き、波、獅子になるかと思いますが、一言でいうとパセリ葉です。
ツワブキ 12月末の姿
以前の記事(変わり花紹介)で12月上旬の庭のツワブキ花の状態をお見せしましたが、それから半月経った12月20日の状態です。
左側にある「万寿」を除いて、黄色の花弁があまり見られなくなりました。開花終了時期で多数の開花株を比べると、千重咲の花の花持ちの長さがよく分かります。花を楽しむだけになら、千重咲きに勝るものはないように思います。
大体の花はこんな感じで、花弁が枯れ落ちてきています。あと1-2か月で綿毛状態に変わります。
この記事にて暫くツワブキの記事はお休みです。春になると、面倒であり、楽しみである株分け・植え替えの時期になります。新葉も展開します。それまでは冬の寒さに耐え忍んでもらうのみです。