熱帯性スイレン 耐寒性スイレン

三角の熱帯スイレン「カエルレア(セルレア)」|2022年晩夏

熱帯スイレン「カエルレア(セルレア)」の紹介

 いつも紹介しているスイレンは、基本的には園芸家が作出した園芸品種が殆どです。スイレン本で調べると、古い品種では、19世紀末から作出されているようです(赤花のレイディケリ・フルゲンスが1893年、白花のヘルボラが1879年等々)。ブログで紹介している品種は新しい品種が殆どですが、やはり新しい品種の方が洗練されて美しいものに感じます。
 今回紹介したいスイレンは、珍しく園芸品種ではありません。野生種と言われる熱帯スイレン「カエルレア」です。「セルレア」とも呼ばれます。ナイル川の周辺に昔から咲いている花になります。

熱帯スイレン-カエルレア-セルレア

熱帯スイレン「カエルレア(セルレア)8月」

 作られた品種でなく、野生種らしい楚々としたイメージの花です。細身の花弁の先端に淡い藤色~水色を挿します。同じ熱帯種で比べると、派手なスワンナの真逆の美しさです。もう少し咲き進むと花が広がりますが、花形が崩れずに楚々とした美しさを保ちます。花弁先端の退色も殆どありません。

熱帯スイレン-カエルレア-セルレア

熱帯スイレン「カエルレア(セルレア)8月」

「カエルレア(セルレア)」の花形の特徴

 花の楽しみ方としては、野生種らしいシンプルな美しさというのが第一印象です。もう一つ紹介したいのは、花の形です。真横から見ると、記事のタイトルにした通り、まさに三角です。

熱帯スイレン-カエルレア-セルレア

熱帯スイレン「カエルレア(セルレア)8月」横から

 厳密には三角でなく、円錐を反対にした感じです。もう少し咲き進んだ時でも綺麗に円錐を保ちます(少し平べったい円錐になります)。

熱帯スイレン-カエルレア-セルレア

熱帯スイレン「カエルレア(セルレア)8月」横から

 ついでに、蕾も紹介しますが、蕾も三角です。妙に尖っています。

熱帯スイレン-カエルレア-セルレア

熱帯スイレン「カエルレア(セルレア)8月」蕾

 花弁の多い花は丸々とした蕾になるのに対し、花弁の少ない花は、細い蕾になります。しかし、カエルレアの蕾は、ただ細いだけでなく、先端が尖っていて、同じような花弁数の花の蕾とは異質の雰囲気です。蕾の形だけで、花を推定しやすいスイレンは珍しいように思います。とにかく「カエルレア(セルレア)」は、楚々とした花の特徴に加え、蕾の時点から三角というか尖っているというか、形状に特徴のある花でもあります。

スイレンの色々な花形

 カエルレアの三角の横顔と比べて、他のスイレンの横顔で見ていきます。まず耐寒性スイレン「サイアム・サンストーン」の横顔です。

耐寒性スイレン-サイアム-サンストーン

耐寒性スイレン「サイアムサンストーン8月」横から

 横から見ると綺麗な横長の楕円です。耐寒性スイレンは、丸々としたコロンとした花が多いです。丸々とした可愛らしさは多弁化になると、さらに顕著になります。次は、薄黄色の多弁花の「レモンメレンゲ」を横から見ます。

耐寒性スイレン-レモンメレンゲ

耐寒性スイレン「レモンメレンゲ8月」横から

 サイアムサンストーン以上に丸々としている花姿です。サイアムサンストーン、レモンメレンゲともに、花形が崩れにくく、綺麗な形に咲く品種なので、横から見ても綺麗な花姿で観賞できます。
 次に、熱帯スイレンの横顔を見てみます。まず「ムーンビーム」です。少し花弁が傷んでいますが、花形が平べったいのがよく分かります。

熱帯スイレン-ムーンビーム

熱帯スイレン「ムーンビーム8月」横から

 続いて、耐寒性スイレンのレモンメレンゲと同じく、熱帯スイレンの多弁化「キングオブサイアム」の横顔です。

スイレン-キングオブサイアム-熱帯スイレン

熱帯スイレン「キングオブサイアム8月」横から

 レモンメレンゲでは八重咲の多数の花弁が同じような長さなので、可愛い球のような花形になります。しかし、熱帯スイレンのキングオブサイアムの多弁化は中心に近い花弁が短いので、やっぱり平たいままです。。。次に満開時と開花終盤の比較です。

スイレン-キングオブサイアム-熱帯スイレン

熱帯スイレン「キングオブサイアム8月」横から

 右の花は満開で、左の花は開花終盤です。開花終盤まで平たい咲き方は変わりません。レモンメレンゲの丸々とした可愛らしさと比べると、熱帯性スイレンの横顔は少し面白みに欠けるように思います。熱帯性スイレンは、上から見る方が良いのかなと感じます。
 横顔で簡単にスイレンを分類すると、カエルレアの三角(円錐)、耐寒性スイレンの丸(球)、熱帯性スイレンの線(平面)になるかと思います。丸(球)の横顔のスイレンは、耐寒性スイレンから選びやすいです。線(平面)の横顔のスイレンは、熱帯性スイレンから選べます。しかし、三角(円錐)の横顔のスイレンは、カエルレア(セルレア)以外には、見当たりにくいです。やはり野生種「カエルレア(セルレア)」は、他の園芸品種では代えがたい特徴のあるスイレンの一つに思います。

まとめ

 今回は、野生種の熱帯スイレン「カエルレア(セルレア)」の紹介に始まり、スイレンの花形に注目しました。野生種の楚々とした美しさが伝わればいいなと思います。もう一つの野生種、半耐寒性スイレン「メキシカーナ」も育てているので、別の機会で紹介できればと思います。
 また、スイレンの花を横から見るという楽しみ方を「カエルレア(セルレア)」が教えてくれます。スイレンを楽しむ目線は、普通は上から、もしくは、斜め上から見ることが多いと思いますが、横から見るという楽しみ方もあります。そういえば、滋賀県の「水生植物公園水のもり」の熱帯スイレンの観察は、立ったまま真横から見れるような水面にしていたように思います。兵庫県のどうぶつ王国のスイレンの観察は、座り込まないと真横からは見えにくい水面になっていますが。。。

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